【タネログ】⼥殿様・松寿院(しょうじゅいん)って知ってる?〜幕末の種⼦島を守ったすごい⼥性の物語〜

かごしまの観光

こんにちは。種子島中央高校ミライデザイン科です。
このたび「かごしまぐるり」のブログで、私たち高校生の目線から、観光スポットやレジャー、グルメなど、種子島の魅力を紹介していく連載企画「タネログ~高校生がつづる島の魅力~」がスタートします!

ちょっとマニアックなネタも飛び出すかもしれませんので、ぜひお楽しみに!


記念すべき第1回目は⼥殿様・松寿院(しょうじゅいん)をご紹介!

中種子町歴史民俗資料館

みなさん、「女の殿様」って聞いたことありますか?

戦国時代には何人か知られていますが、江戸時代にも実はいたんです。

そのひとりが、松寿院(しょうじゅいん)さんという人。

中種子町歴史民俗資料館のスタッフに、種子島の偉人についてインタビューさせていただきました。

場所は鹿児島県の種子島。歴史の授業で”鉄砲伝来の地”として聞いたことがある人もいるかもしれません。

その種子島を、幕末のごたごたの中で、たった一人で守ったスゴい女性が松寿院なんです!

松寿院ってどんな人?

松寿院さんは、鹿児島の島津家の出身で、赤ちゃんのときに種子島家にお嫁入りが決まったお姫様。

後にお婿さんが亡くなってしまい、男子の後継ぎもいなかったため、彼女自身が殿様の役割を引き受けることになります。

女性が家を継ぐのは、当時とても珍しく、勇気と責任感のある行動でした。

松寿院のスゴいところ

(1)借金を返した!

当時の種子島家はお金に困っていて、鹿児島の島津家からも借金していました。

そこで松寿院さんは、奄美大島で行われていた「黒糖づくり」を参考に、島でサトウキビを育てて黒糖を生産・販売する仕組みを作りました。

これで収入が増えて借金を返すことができました!

(2)港を直した!

種子島の暮らしに大切な港も、彼女の指示で修理されました。

松寿院さんは、現場にも足を運んで、自分の目で確かめていたそうです。殿様なのにすごい行動力!

(3)みんなの心を支えた

岩岡という地域で病気が流行したときには、熊野神社のそばに「松濤庵(しょうとうあん)」という

お寺を建てて、祈りを通じて人々の心の支えになりました。

リーダーとして、生活だけでなく気持ちにも寄り添っていたんですね。

(4)日の丸のルーツかも?

ちょっと面白い話。松寿院さんの時代、種子島家の船には赤い丸の旗が使われていました。

それを見た島津家の偉い人が気に入り、やがて日本の国旗「日の丸」のデザインになったと言われています。

松寿院さんは、ただの「お姫様」じゃありません。

困難な時代に、女性でありながら島を守り、暮らしを立て直し、人々の心まで支えた、本物のリーダーでした。

私も、「自分にできること」を考えて行動することで、周りを助ける力になれるかもしれません。

歴史の中には、そんなヒントがたくさん隠れています!

種子島中央高校ミライデザイン科のご紹介!

ミライデザイン科は、令和6年に開設した新学科で、デザイン思考とデジタル技術を両輪に、地域と未来をつなぐデジタル人材を目指して、日々チャレンジしています。

デザイン思考…人に共感し、本質的な課題を見つけ、創造的に解決する方法です。

デジタル技術…AIやVRなどの先端技術を実践的に学び、地域や社会の課題を解決できる力を持った人材を育てます。

※2025年10月10日公開の映画『秒速5センチメートル』では、本校がロケ地として登場します。

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