喜界町は、鹿児島県の奄美群島の最北に位置し、鹿児島から南へ約380km、奄美大島から東へ約25km、北緯28度19分、東経130度00分の太平洋上に位置する世界的にも珍しい隆起サンゴ礁の島です。島の周囲は48.6km、面積は56.82平方km、険しい山や河川はなく中央部には段丘が広がり一番高いところでも標高は211.96mしかなく、非常に平坦な島です。
現在も年平均約2mmという世界トップクラスの速度で隆起し続け、海中には今も豊かなサンゴ礁が広がっています。年間を通して温暖なので、ハイビスカスやブーゲンビリアなどの熱帯の花を求めてオオゴマダラやアサギマダラという美しい蝶が飛び交うことでも有名です。
サンゴのミネラルを豊富に含んだ土壌での農業やサンゴの化石を利用した石垣など、島民の生活はサンゴと共に育まれてきました。主な産業はサトウキビを中心とした農業で、なかでも白ゴマの生産量は国内一のシェアを誇ります。
周りがサンゴのリーフに囲まれているため波がおだやかで、地元の人たちの海水浴場として人気の「スギラビーチ」や、見渡す限りのサトウキビ畑が続いている約3.5kmの「サトウキビの一本道」、先人が防風防潮のために建てた、サンゴの石垣が多く残っている「阿伝(あでん)集落」など、ゆっくりと流れている島時間を存分に味わうことができます。